団子が空を飛んで届けられるお店です。
団子を注文してカゴに注文票とお金を入れて木槌を鳴らすと、渓流を挟んだ対岸にあるお店がカゴを引き入れ、帰りに団子とお茶がカゴに入って空中滑降します。
郭公屋
岩手県一関市厳美町字滝ノ上211
販売元は厳美渓渓谷に作られた茶屋「かっこう屋」です。
名前の由来は店名の「かっこう屋」と、創業者の千葉酉吉が郭公の物真似が得意であったこと、団子が空を「滑降」するなどからです。
創業は1878年で、創業者は厳美村出身の千葉酉吉さんです。
初代創業者が当時、茶屋で出していた団子を対岸の観光客にも販売出来るようにと考案したものです。
千葉酉吉は郭公鳥の物真似が非常に上手く、茶屋に訪れる観光客へ聞かせ非常に喜ばれたといいます。
岩手の絶景、厳美渓の名物にもなっており、飛んでいる最中にカゴの中のお茶がこぼれないのは名人芸です。
団子の種類はあん団子、ごま団子、みたらし団子の3種類です。
刺してある団子の数は5つで、これはこの辺りが古くは五串村と呼ばれていたことに由来します。
「空飛ぶだんご」として知られ、名物となっています。
四代目千葉晴夫は2020年逝去し、現在は五代目の千葉陽介と四代目晴夫の弟である信義ら店舗スタッフが団子を販売しています。
『いち旅~今を紡ぐひと〜』「厳美渓&郭公屋」篇(外部リンク)