豪徳寺は、東京都世田谷区豪徳寺二丁目にある曹洞宗の寺院です。

 本寺付近は中世の武蔵吉良氏が居館とし、1480年に世田谷城主吉良政忠が伯母で頼高の娘である弘徳院のために「弘徳院」と称する庵を結びました。

 当初は臨済宗に属していましたが、1584年に曹洞宗に転じました。

 1633年に、彦根藩主の井伊直孝が井伊家の菩提寺として伽藍を創建し整備し、弘徳庵は大寺院の豪徳寺となりました。

 歴代藩主や正室の半数ほどの墓所が存在し、幕末の藩主で桜田門外の変で暗殺された大老井伊直弼の墓も豪徳寺にあります。

 豪徳寺には、数えきれないほどの招き猫が奉納されてます。

 右手前脚を挙げている猫は金運を招き、左手前脚を挙げている猫は人(客)を招くとされます。

 招き猫の由来にはいくつかの説がありますが、豪徳寺を招き猫発祥の地とする説があります。

 井伊直孝が猫により門内に招き入れられ、雷雨を避け、和尚の法談を聞くことができたことを大いに喜び、後に井伊家御菩提所としたといいます。

 招き猫は、前足で人を招く猫の形の置物です。

 猫は農作物や蚕を食べるネズミを駆除するため、古くは養蚕の縁起物でもありましたが、養蚕が衰退してからは商売繁盛の縁起物とされています。

 近年では、地の色が伝統的な白や赤、黒色の他に、ピンクや青、金色のものもあり、青は「学業向上」「交通安全」、ピンクは「恋愛」など、意味が異なっています。

 黒は夜でも目が見えるなどの理由から、福猫として魔除けや幸運の象徴とされ、黒い招き猫は魔除け厄除けの意味を持っています。

 赤色は疱瘡や麻疹が嫌う色といわれ、赤い招き猫は病除けの意味を持っています。

 招き猫は願をかけて家に持ち帰り、願い事が叶ったら奉納所に返納します。

 これらの猫をモデルとした著名なキャラクターが、井伊家の居城であった滋賀県彦根市の彦根城の築城400年祭マスコット「ひこにゃん」です。

【ひこにゃん】仕草がカワイすぎて彦根城は笑いの渦!!(外部リンク)

 豪徳寺では「招福猫児」と称し、招猫観音(招福観世音菩薩、招福猫児はその眷属)を祀る「招猫殿」を置いています。

 招猫殿の横には、願が成就したお礼として、数多くの招福猫児が奉納されています。

 住所:東京都世田谷区豪徳寺2-24-7
 電話:03-3426-1437
 最寄:宮の坂駅[出口]から徒歩約6分

 

 東京【豪徳寺】リサーチ ひこにゃんの出身地・招き猫・井伊家ゆかりの寺(外部リンク)

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