地中海地方原産の球根植物で、花期は秋から春になり冬の花としても有名です。
花の少ない冬に多くの花を咲かせてくれ、茎先に花冠が5つに裂けた花が1輪ずつ咲きます。
属名の学名「Cyclamen(シクラメン)」は、球根の丸い姿から、ギリシア語で円を意味する「kiklos(キクロス)」が語源になったといわれています。
和名の篝火花(カガリビバナ)は、そり返った花びらの形を見たある貴婦人が「これはかがり火のような花ですね」と言ったことから名づけられたそうです。
大きく分けると、室内で育てる一般的な「シクラメン」と、花が小さく耐寒性があるので冬のお庭でも育てられる「ガーデンシクラメン」があります。
室内で育てられているシクラメンは耐寒性が弱く、庭植えにすると枯れてしまいます。
「ガーデンシクラメン」はそれを品種改良し、外でも育てられる耐寒性の強い品種になりました。
和名は「豚の饅頭(ブタノマンジュウ)」と「篝火花(カガリビバナ)」の二種類の呼び名があります。
シクラメンは英語で「sowbread(豚のパン)」とも呼ばれます。
これはシチリア島でシクラメンの球根を豚が食べ荒らしたことに由来します。
シクラメンの花の色は、赤、白、紫色、ピンクなどがあり、現在、グラデーションのかかるものや多弁咲きのものなどが開発されています。
花びらが上を向いていますが、じつは花の向きは下向きで、下を向いて花粉を守っている姿が恥ずかしがっているように見えます。
そのため花言葉は、燃えるような花姿とは相反するものになっています。
花言葉は、「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」です。
雨から花粉を守るために下向きに咲くシクラメンの花が、恥らっているように見えることに由来します。
また、白いシクラメンの花言葉は「清純」、ピンクのシクラメンの花言葉は「憧れ」「内気」、赤いシクラメンの花言葉は「嫉妬」です。
赤いシクラメンの「嫉妬」の花言葉は、そり返った花びらが炎のように見えることから、燃え上がる嫉妬心を連想したものといわれます。
科・属 サクラソウ科
シクラメン属
学名 Cyclamen persicum
和名 篝火花(カガリビバナ)
別名 シクラメン、豚の饅頭
(ブタノマンジュウ)
篝火草(カガリビソウ)
英名 Cyclamen, Florist’s
cyclamen(栽培品種),
Sowbread
原産地 地中海沿岸