カワヅザクラ

　カワヅザクラ（河津桜）は、バラ科サクラ属の日本原産の栽培品種のサクラです。

　1月下旬から2月中旬にかけて、まだ冬の寒さの残る時期に開花を始めます。

　花期は通常は2月から3月上旬ですが、稀に早い年には12月に開花することもあります。

　一重咲きで、4cmから5cmの大輪の花を咲かせ花色は紫紅です。

　河津町の名産で、川辺に咲き誇る桜を見ることができます。

　オオシマザクラ（大島桜）とカンヒザクラ（寒緋桜）の、自然交配種と考えられています。

　名前の由来は、もともと河津川の土手で1955年に最初の原木が見つかったことに始まります。

　河津川沿いに野生していた原木を、静岡県河津町の飯田典延邸に移植したといわれています。

　1966年から開花し、当初、発見者の飯田家の屋号から、地元では小峰桜と言われてきました。

　1968年頃から、このサクラが増殖されるようになりました。

　河津地方独特の桜であったことから、土地の名前を取って1974年に河津桜と命名されました。

　そして、1975年に河津町の木に指定されました。

　沖縄のカンヒザクラの次に咲く、早咲きの桜で知られています。

　淡いピンク色が特徴で、木がピンク色に染まりソメイヨシノとは違った美しさが楽しめます。

　ソメイヨシノは開花して1週間位で散りますが、カワヅザクラは1ヶ月の長きにわたって楽しめます。

　よく見ると、カワヅザクラの花びらのピンク色にむらがあるのも特徴です。

　河津町では、1991年より毎年2月10日前後から3月10日前後にかけて河津桜まつりが開催されます。

　河津駅近辺の河口から河津川にそって河津桜並木が約3km続き、夜にはライトアップされます。

　河津桜まつりには、毎年多くの観光客が訪れ賑わいます。

　なお、寒波などの影響で開花が遅れ、河津桜まつり閉幕後も河津桜が楽しめる年もあります。

　このような年には、河津町観光協会の判断で特別イベントが1週間実施されます。

　
　花言葉は、「精神美」「優美な女性」「純潔」「思いを託します」「淡白」などです。

　「精神美」は、桜が日本の国花であることから、品格を表すシンボルとして美しさを託しています。

　「優美な女性」「純潔」は、桜の花の美しさからイメージされたものとされます。

　「思いを託します」「淡白」は、ほかの桜が咲き出す前に散ってしまう姿から連想たようです。