カルーナはエリカに近い植物で、エリカ同様ヒースとも呼ばれる1属1種の常緑低木です。
学名の Calluna には掃くという意味があり、これはカルーナの枝でほうきをつくったことに由来します。
エリカはツツジ科エリカ属の総称で、常緑低木で白、ピンク、黄のつぼ型やラッパ型の花を咲かせます。
エリカは花弁が大きく目立ちますが、カルーナは花弁が小さい代わりに萼が大きく色づいて花弁のように見えます。
カルーナはヨーロッパに広く分布し、様々な園芸品種が作られています。
耐寒力があり鑑賞期間が長いため、冬の寄せ植えや寄せ鉢に適です。
日本でも寒冷地では栽培され、御柳疑=ギョリュウモドキという和名があります。
小さな花が株全体を覆いつくすように咲き、クッション状にこんもりと密生して茂ります。
葉はうろこ状で、その間から花を咲かせて枝全体が1つの花穂のように見えます。
花色は、白、紫、濃桃色、淡桃色の4色があります。
葉色が濃くコンパクトな草木姿ですので、寄せ植えに使いやすいです。
毬果植物のような形状で寄せ植えの材料として使いやすく、寒冷地ではグラウンドカバーとして利用できます。
ガーデンの縁取り草花や樹木との組み合わせても、単体で植えたりまとめて植えたりしてもかわいいです。
1000以上の園芸品種があるといわれ、木姿にはバラエティがあり葉色も豊富で冬期は赤や黄色にのものもあります。
ガーデン・ガールズという品種は葉色が濃くコンパクトで寄せ植え向き、花色は白、紫、濃桃色、淡桃色の4色があります。
ビューティ・レディーズという品種はやや高性でスラリとして米粒状の花が密生し、桃花と白花があります。
アルバ・プレナという品種は白花の八重咲きで、満開時にはかなりのボリューム感があります。
花言葉は、「自立」「誠実」「連理の枝」「旅立ち」などです。
「自立」は、カルーナが厳しい環境でもしっかりと立ち美しい花を咲かせる姿から来ています。
「誠実」は、カルーナが静かでありながらもしっかりと存在感を放つ姿から連想されます。
「連理の枝」は、カルーナが枝を絡ませながら生い茂る様子から来ています。
「旅立ち」は、カルーナが新しい場所でもしっかりと根を張り美しい花を咲かせることから、新しいスタートや未来への期待を表しています。

科・属 ツツジ科
ギョリュウモドキ属
学名 Calluna vulgaris
英名 Heather
和名 カルーナ
別名 御柳擬、
ギョリュウモドキ
原産地 モロッコ、
ヨーロッパ北西部
開花 9月~12月