上野東照宮は、東京都台東区上野恩賜公園内にある神社です。
上野東照宮
東京都台東区上野公園 9-88
その豪華さや由来から、三大東照宮の一つに数えられることが多いです。
正式名称は東照宮ですが、他の東照宮との区別のために鎮座地名をつけて上野東照宮と呼ばれます。
徳川家康を東照大権現という神様としてまつっている神社です。
出世、勝利、健康長寿に特にご利益があるとされています。
徳川家康のほか、徳川吉宗と徳川慶喜も祀っています。
境内には、金色殿という社殿のほか、唐門、透塀、銅灯籠、大石鳥居などの国の重要文化財があります。
家康は1616年に亡くなった後に神格化され、各地に東照社のちに東照宮が作られました。
とくに、静岡県の久能山の久能山東照宮や栃木県の日光の日光東照宮が有名です。
1625年に、徳川家康の遺言に従って天海僧正が東叡山寛永寺を創建しました。
その境内に1627 年に創建された神社である東照社が、上野東照宮のはじまりです。
徳川家康への敬慕の念が厚い大名の、藤堂高虎により造営されました。
そして、1651年に三代将軍の徳川家光によって、大規模な改築が行われました。
このときに造営された現在の社殿である金色殿は、国の重要文化財となっています。
当時は浅草に浅草東照宮と呼ばれる神社がありましたが、火事で焼失しました。
家光は浅草に東照宮を再建することを許さず、代わりに上野の地に上野東照宮を建てました。
その後、1868年の上野戦争、1923年の関東大震災、1945年の第二次世界大戦の空襲を経て建物が現在まで残されています。
上野東照宮は強運に恵まれた神社で、江戸初期に建立された社殿がこれだけの災害を免れて現在に至るのは奇跡的です。
関東大震災でも傾かなかった大石鳥居をくぐって進むと、きらびやかな唐門が見えてきます。
手前両側には、徳川御三家と諸大名から寄進された48基の銅灯籠が立っています。
唐門の扉の両脇には昇り龍と降り龍の彫刻があり、毎晩不忍池の水を飲みに行くとうわさされています。
左手の拝観入り口を通って透塀沿いに進むと、金ぱく、黒漆、彫刻で豪華に装飾された社殿を見ることができます。
1651年の改築のときに全国の大名が奉納した灯籠が、今でも数多く残っています。
上野東照宮がある上野公園も、季節ごとの花々で彩られる美しい公園です。
上野動物園をはじめ、博物館、美術館、アメヤ横丁商店街など、近くに多くの見どころがあります。
上野東照宮は、JR上野駅の公園口から徒歩約5分で、アクセスが良くとても便利です。
また、京成上野駅池之端口より徒歩約5分、地下鉄銀座線・日比谷線上野駅不忍口より徒歩約10分です。
人通り見て回るには、30分から60分くらいの時間が必要です。
江戸をたずねる 上野東照宮ガイドツアー(外部リンク)