フジフサウツギは英名ブッドレアといい、フジウツギ科フジウツギ属の植物です。
ブッドレア=Buddlejaの名前は、17世紀頃のイギリスの宣教師・植物学者バドル=Adam Buddleの名前に由来しています。
フジウツギ属はゴマノハグサ科の植物の属です。
世界の温帯地域に約100種類が分布しますが、日本にも1種フジウツギが自生しています。
フジウツギ=B. japonicaとウラジロフジウツギ=B. curvifloraです。
特によく栽培されるのがフサフジウツギ=ニシキフジウツギです。
これは極端に寒い地域を除いて栽培しやすく、野生化することも多いです。
フサフジウツギは中国原産とされますが、秩父で野生状態で発見されたため、チチブフジウツギの別名がついています。
そのほかいくつかの交雑種が栽培されています。
ほとんどは常緑または落葉性の低木ですが、一部には高さ30mの高木や草本もあります。
ヨーロッパ・オーストラリアを除く温帯・熱帯に分布します。
多くは芳香があり、また蜜が多いのでよく蝶が吸蜜に訪れます。
広く一般に栽培されているものは日本原産ではなく、中国原産のブッドレア・ダウディーと改良品種で、芳香が蝶を誘いバタフライブッシュの別名もあります。
フジウツギの名は、花序の様子や色が藤に似ていることに由来しています。
葉は長さ1-30cmで細長く、ほとんどは対生です。
花は長さ1cmほどの筒状で、花びらの先が4裂し、長さ10-50cmの密な円錐花序をなります。
花の色は種類により白、桃色、赤、紫、橙色、黄色などいろいろあります。
果実は、2枚以上の心皮が成熟すると果皮が乾いて心皮の境または背部が縦に裂け種子を散布する蒴果で、多数の種子を含みます。
甘い香りと蜜を多く持ち蝶やミツバチなどが寄ってきますが、蜜にはサポニンといって経口毒性もある成分が含まれています。
サポニンは、蕁麻疹や多形滲出性紅斑を起こすことがあるので誤って口に入れないよう注意が必要です。
基本的に地植えで育てられますが、株自体が強く、洋風、和風テイスト問わずどんなお庭にも合いやすいです。
庭木やシンボルツリーとして植えられることも多いですが、樹自体が横に広がる性質があります。
花言葉は、「恋の予感」「魅力」「あなたを慕う」などです。
「恋の予感」「魅力」「あなたを慕う」は、甘い香りに惹かれてチョウがひらひらと寄ってくる様子に由来しています。
開花してからも比較的長く花が楽しめ株自体も丈夫ですので、庭木やシンボルツリーとしても人気です。
科・属 フジウツギ科
フジウツギ属
学名 Buddleja
英名 Buddleia
花名 フサフジウツギ、
房藤空木
別名 ブッドレア、
ニシキフジウツギ
原産 中国、日本
花期 6月~9月