鎌倉の観光スポットといえば長谷寺と言われます。
長谷寺は、神奈川県鎌倉市長谷にある浄土宗系統の単立寺院です。
長谷寺
神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
江戸時代の初め、1607年の徳川家康による伽藍修復を期に浄土宗に改宗しました。
当時の住持玉誉春宗を中興開山としています。
太平洋戦争終戦直後に、金戒光明寺、知恩院という二大本山が浄土宗から独立した混乱期に、浄土宗から独立し単立となりました。
聖武天皇の治世下に勅願所と定められた鎌倉有数の古刹で、坂東三十三観音霊場の第四番札所となっています。
正式には海光山慈照院長谷寺といい、山号は海光山、院号は慈照院で、長谷観音の名でも知られています。
寺伝によれば、天平8年=736年に大和の長谷寺開基の徳道を藤原房前が招請し、十一面観音像を本尊として開山しました。
徳道は大和国の山中で見つけた楠の大木から二体の十一面観音を造り、一体が大和長谷寺の観音像、もう一体は祈請の上で海に流したそうです。
大和長谷寺は、奈良県桜井市初瀬にある真言宗豊山派の総本山の寺院で、初瀬街道を見下ろす初瀬山の中腹に本堂が建っています。
本尊は十一面観音で開山は道明とされ、西国三十三所第8番札所です。
初瀬山は牡丹の名所で、4月下旬から5月上旬は150種類以上、7,000株といわれる牡丹が満開になります。
海に流した15年後に三浦半島の長井浦に流れ着き、観音像を鎌倉に安置して開いたのが、長谷寺であるとされます。
ただし中世以前の沿革は明確でなく、創建の正確な時期や経緯についても解明されていません。
本尊は日本最大級の木造仏像である十一面観世音菩薩像です。
木彫仏としては日本最大級の高さ9.18mの尊像で、東国を代表する観音霊場の象徴として知られています。
なお、日本最大の木造仏像は、福岡市博多区の東長寺に1992年に完成した10.8メートルの福岡大仏といわれています。
鎌倉の海と町並みを見渡せる見晴台から景色を楽しんだり、桜や牡丹、紫陽花など四季折々の花を楽しんだりできます。
緑深い観音山の裾野から中腹に広がる境内は、四季を通じて花が絶えることのない鎌倉の西方極楽浄土です。
また、諸堂のほか鎌倉の海や街並みが一望できる見晴台があります。
さらに、眺望散策路に上がると遠く相模湾の眺望と共に梅雨に映える40種類2500株のアジサイを望むことができます。
平成27年にリニューアルされた、観音菩薩が主題の博物館・観音ミュージアムも人気です。
鉄道なら江ノ島電鉄長谷駅から徒歩約5分で、バスなら鎌倉駅・大船駅から、長谷観音下車して徒歩約3分です。
拝観料は大人400円小学生200円ですが、観音ミュージアムは拝観料と別に入館料が必要です。
【鎌倉 長谷寺】僧侶とめぐる完全網羅ガイド【コラボ①】(外部リンク)