コデマリ(小手毬)

 コデマリはバラ科シモツケ属の落葉低木です。

 別名スズカケと言われ、中国名は麻葉繡球です。

 中国東南部を原産とし、江戸時代初期に日本に伝わったといわれています。

 耐暑性や耐寒性に優れ、生命力も高いことから、地植えにして楽しめるのも魅力のひとつです。

 日本では、よく庭木として植えられています。

 高さは1.5mになり、幹は叢生し、枝は細く弓なりに枝垂れます。

 樹高が低く成長することから、比較的育てやすい植物でもあります。

 樹皮は灰褐色で皮目があり、枝は表皮が剥がれやすいです。

 生長すると縦に筋ができますが、若い枝は暗紅色で無毛です。

 葉は互生し、葉先は鋭頭で、形はひし状狭卵形になります。

 花期は春の4 – 5月で、白の小花を花序に集団で咲かせます。

 コデマリは「小手毬」と書きますが、これはちいさな花が丸く集まる様子がちいさな毬に見えたことが由来です。

 ほかにも「テマリバナ」や「スズカケ」といった別名をもち、特徴にちなんだ名前がいくつかついています。

 学名のSpiraea cantoniensisは、螺旋のように咲く花からギリシャ語の螺旋や輪を表す「speira」に由来するといわれています。

 枝垂れるように咲いたら枝先をカットし、生け花としても楽しめます。

 果実は散房状につき、果柄は下部が長いです。

 果序は冬でも残ることがあり、冬芽は卵形で褐色、芽鱗は縁に毛があり多数が重なります。

 側芽が枝に互生すし、葉痕は半円形で突き出し、維管束痕が3個つきます。

 庭木の根締めや公園の境栽などに広く用いられ、秋の紅葉も美しく楽しめます。

 切り枝として花材にするために促成栽培もされ、多数流通しています。

 枝垂れるような美しい枝ぶりは、広がりや流れを出す花材として生け花やフラワーアレンジメントで利用されています。

 花言葉は「優雅」「品位」などです。

 コデマリの花は、その細やかで繊細な美しさから「優雅」という花言葉が与えられています。

 その姿は見る者の心を和ませ、上品な雰囲気を持っています。

 また、コデマリの花は「品位」を象徴しています。

 その姿勢や形状から、高潔さや気品を感じることができます。

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科・属  バラ科・シモツケ属
学名   Spiraea cantoniensis
英名   Reeves spirea
和名   コデマリ、小手毬
     テマリバナ、スズカケ
原産地  中国中部
開花   4月~5月

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