ウメ(梅)

 ウメはバラ科サクラ属に属し、中国原産の落葉高木です。

 正確な渡来時期はまだわかっていませんが、『万葉集』では100首を超える歌が詠まれていることから、奈良時代にはすでに栽培されていたようです。

 花は白やピンクなどの色があり、香りが強く、花びらは丸くてふっくらしています。

 枝は斜上または直上してよく伸び、若い枝は緑色です。

 葉は互生し、卵形で長さ5-8cm、葉の縁には2重鋸歯があります。

 葉の基部または葉柄の最上部に腺点があります。

 花は2-3月ごろ、葉に先立って咲きます。

 花にはほとんど柄はなく、径約2.5cm、ふつう5弁花で萼は褐色を帯びた紫色で、気品のある香りがあります。

 果実は6月に黄色く熟し、しばしば紅色を帯びます。

 果実は梅酒や梅干しなどに利用されるほか、薬用にもなります。

 花を鑑賞するだけでなく、枝ぶりや樹形も観賞対象となります。

 観梅の流行や梅干の普及で多くの園芸品種が作られたり、輸入されています。

 日当たりがよく排水のよい場所を好みます。

 肥沃な土壌で生育がよいですが、耐乾性もかなりあります。

 移植は容易で老木でも植えかえられます。

 萌芽力旺盛なので剪定して形をつくりやすいです。

 増殖はおもに接木によります。

 観賞価値の高い花を咲かせる「花ウメ」と薬や食品加工用に向く良質の実をつける「実ウメ」に分けられ、目的の違いにより剪定方法や肥培管理など栽培方法が異なります。

 花ウメの観賞対象は花のほかに香りや、幹の形や枝ぶりです。

 寿命の長い樹木なので、年月をかけて樹形をつくるのも楽しみの一つです。

 ウメは、日本では春の象徴として親しまれている花木です。

 花言葉は、「高潔」「忠実」「忍耐」などです。

 これらは、ウメの花が厳しい環境に耐えて清らかに咲く姿からつけられたものです。

Dsc 0045ウメ

科・属  バラ科サクラ属
和名   ウメ(梅)
学名   Armeniaca mume
    (Prunus mume)
学名   Prunus mume
英名   Japanese apricot
和名   梅
別名   花ウメ
原産地  中国

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