クロガネモチ(黒鉄黐)

 クロガネモチは、関東以西の山林に自生する常緑高木です。

 秋から冬にかけて、たわわに実る真っ赤な実の季節はとても目を引きます。

 色彩の少なくなる冬に真赤な果実を付けること、葉が常緑であること、名前が「苦労のない金持ち」を連想させるとして、縁起木としても人気があります。

若枝や葉柄がクロガネのような紫黒色で樹皮からトリモチが取れることから、クロガネモチという名前がついたそうです。

 クロガネモチはその名前が「苦労せずにお金持ちになれる」や「苦労の後にお金持ちになる」というイメージに繋がります。

 しばしば庭木として用いられ比較的都市環境にも耐えることから、公園樹、あるいは街路樹として植えられています。

 初夏に、淡紫白色の小花を枝先に集散花序をなして咲かせます。

 果実は径5~8㎜でモチノキより小形ですが、秋に美しく赤熟します。

 葉は楕円形の皮質でやわらかく上面は深緑で光沢があり、乾くと黒味を帯びます。

 雌雄異株なので、実を鑑賞したい場合は雌株を選びます。

 属名の「Ilex(イレクス)」はラテン古名の「holly(セイヨウヒイラギ)」からとされます。

 和名の「クロガネモチ」は、葉柄と幼枝の濃い紫色が紫黒色を帯びていることからとされ、あるいは葉が乾くと鉄色になりモチノキ科であることからとされます。

 別名は「クロガネノキ(黒鉄の木)」、英名は「Kurogane holly(クロガネ ホーリー)」、「Round Leaf holly(ラウンド リーフ ホーリー)」です。

 花言葉は、「仕掛け」「魅力」「執着」「寛容」です。

 「仕掛け」は、樹皮からトリモチやハエトリ紙を作っていたことに由来しています。

 「魅力、執着、寛容」は、クロガネモチの雌株になる真っ赤な果実から「魅力」が、果実がずっと残り続けることから「執着、寛容」の花言葉が付きました。

 縁起の良いクロガネモチに「魅力、寛容」のメッセージを添えて贈れば喜ばれそうです。

Dsc 0038クロガネモチ 1

科・属  モチノキ科・
     モチノキ属
和名   クロガネモチ
     黒鉄黐
英名   Kurogane holly
学名   Ilex rotunda
原産地  東アジア
開花期  6月

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