ヤマハギ(山萩)

 ヤマハギは一般的にハギと呼ばれている落葉低木です。

 針のように細い茎をのばし、先にかわいい花を咲かせます。

 生まれたばかりの鹿のような愛らしさがあって、ついずっと見ていたくなります。

 マメの仲間で、山の近くで見かけることも多いです。

 ハギのような風情があるのでヤマハギと呼ばれるようになりました。

 ヤマハギはハギの種類の中でも古くから日本に自生して、枝が細めで高く伸びます。

 枝を束ねて作った生け垣は「萩垣(ハギガキ)」と呼ばれ、冬の寒さをしのぐために一時的に設置する冬の風物詩として見かけられます。

 秋の七草の1つであり、中秋の名月にススキと一緒にハギを生ける風習があります。

 ハギは品種名の1つではなく種類全体を指す言葉で、一般的に「ハギ」と呼ぶ場合はヤマハギやミヤギノハギのことを指します。

 ハギの名前の由来は、古い株の根元から新しい芽が出てくるため「生芽(はえき)」という意味からきています。

 ヤマハギの花は明るい紅紫色で、直径1cmくらいの小さな蝶の形をしています。

 ハギ類の特徴でもありますが、花期が長く満開の時期がはっきりしないまま花が散ります。

 散り方は花弁ごとポロポロ落ちて絨毯のように積もるので、「零れ萩(こぼれはぎ)」と表現され、俳句の季語にもなっています。

 ヤマハギの葉は、クローバーのように丸みがあり、英語名はBushCloverです。

 葉にギザギザはなく、3枚の楕円形の葉が複数ついて、厚みはありません。

 葉の下面に伏毛が多く生えていますが、時間がたつとなくなります。

 花言葉は「引っ込み思案」「思慮深い」「気づかい」です。

 和の心をあらわす柔らかい言葉が連なっています。

 「引っ込み思案」は、内気で可愛らしい様子をあらわしています。

 悪目立ちせず、自分らしい毎日を送りたい時におすすめです。
 
 「思慮深い」は、よく考えてから落ちついて行動する様子をあらわしています。

 赤ちゃんの誕生祝いなどおめでたい席にぴったりです。

 「気づかい」は、周囲の人を思いやる気持ちがあふれています。

 気配りできる人になりたい時に向いています。

Dsc 0021

科・属  マメ科 ハギ属
学名  Lespedeza spp.
別名  ハギ/エゾヤマハギ
    鹿鳴草(シカナクサ)
    秋知草(アキシリクサ)
形態  落葉低木
分布  日本全国、東アジア
草丈  2m~3m
開花  7月~9月

PAGE TOP inserted by FC2 system