マルメロ

 マルメロ(榲桲、木瓜)は、バラ科マルメロ属に分類される落葉高木です。

 榲桲=おんぼつは薬用として咳止めに使われていました。

 別名セイヨウカリンとも呼ばれ、カリンと混同されがちですが別属に分類されています。

 西洋花梨の名は、ポルトガル語でこの樹木の果実がmarmeloと呼ばれていることから来ています。

 原産地は中央アジアで、寒さに強い性質を持っています。

 古代から栽培されてきた花で、その歴史は非常に長いです。

 ヨーロッパからアジアまで、様々な地域で栽培され各地で独自の意味と象徴が与えられてきました。

 特に古代ギリシャとローマでは、結婚式の装飾や祭壇の花としてよく使われました。

 日本へ渡来したのは江戸時代初期の1634年で、中国経由で長崎に入り各地に広がりました。

 日本では、マルメロは季節の変わり目を象徴する花として親しまれてきました。

 春先に、白やピンク色の香りの良い可愛らしい花径5cmほどの愛らしい5弁花が咲きます。

 マルメロの果実は10cm前後で、10月頃が収穫期です。

 パステルイエローで、洋梨やカリンに似た姿をしています。

 芳香がありますが、酸味が強いので生食には向いていません。

 果実酒やハチミツ漬け、ジャムなどに加工して食されています。

 耐寒性があり樹高も3m程度ですので、管理しやすく庭木として人気があります。

 その香りと美しさが、季節の変わり目を感じさせます。

 花言葉は、「魅惑」「魔法のよう」「魅力的」などです。

 「魅惑」は、マルメロがギリシャ神話の女神アフロディーテへの供物であったことが由来とされます。

 「魔法のよう」「魅力的」は、花の独特の美しさとその存在感から来ています。

 この花は見た人々に強い印象を残し、その魅力に引き込まれます。

Dsc 0136

科・属  バラ科・マルメロ属
学名   Cydonia oblonga
英名   marmelo、quince
和名   セイヨウカリン、
     西洋花梨
原産地  イラン
開花   4月~5月

Dsc 0137マルメロ2

実が落ちていました

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