ベニバナツメクサ(紅花詰草)は、マメ科シャジクソウ属の一年草または多年草です。
原産地は、ヨーロッパから西アジアあたりです。
日本では暑さに弱く夏に枯れるため、園芸上は一年生植物として扱われています。
別名に、ストロベリーキャンドル、ストロベリートーチ、ベニバナツメ、ベニバナグサ、オランダレンゲなどがあります。
明治の初期に、クリムソンクローバーの名前で牧草として導入されました。
当時はあまり普及しませんでしたが、牧草として栽培されたものが野生化しています。
また、近年は花卉としても栽培され市街地などで見られます。
高さは20cmから50cmになり、全体に淡い黄褐色の軟毛が密に生えます。
茎は枝分かれしないか基部のみで枝分かれし、立ち上がると長さ80cmほどまで伸びます。
茎が直線的なためドライフラワーに適し、工夫次第で花を長期間楽しめるのが魅力です。
葉は3枚の小葉からなる3出複葉で、互生します。
小葉は先が浅くへこみ、両面に長い毛が生えます。
冬は寒さに耐えるため、葉を低く地面に這うように広げて越冬します。
茎先の葉腋から円柱状の総状花序を出し、濃い赤色で蝶形花を密につけます。
トーチ状の細長い濃い紅色の花を付け、花姿からストロベリーキャンドルの名が付きました。
白い花の品種もあり、緑肥植物として栽培されることもあります。
花は、遠目から見るとイチゴの果実が逆さまについているように見えます。
花序は咲き進むにつれて伸び、果実は豆果です。
日当たりのよい牧草地や草原に生え、全草を飼料や緑肥として用いられます。
花はサラダの彩りやハーブティーに、葉はゆでてサラダやスープなどに利用されます。
花言葉は、「胸に火を灯す」「素朴な愛らしさ」「幸運を呼ぶ」などです。
「胸に火を灯す」は、ストロベリーキャンドルの赤色がろうそくの炎を連想させることからきています。
「素朴な愛らしさ」は、牧草として用いられたことから雑草に近く素朴でかわいらしい印象のためです。
「幸運を呼ぶ」は、赤色の花が人々に元気を与え見ていると明るい気持ちになることが由来です。

科・属 マメ科シャジクソウ属
学名 Trifolium incarnatum
英名 crimson clover
和名 ベニバナツメクサ、
紅花詰草
別名 ストロベリーキャンドル、
ストロベリートーチ、
ストロベリークローバー
ベニバナツメ、
ベニバナグサ、
オランダレンゲ
原産地 ヨーロッパ、西アジア
花期 4~6月