プリムローズ

 プリムローズは、サクラソウ科サクラソウ属の多年草です。

 和名は、イチゲサクラソウ(一華桜草)、イチゲコザクラ(一華小桜)といいます。

 葉の表面にはしわが多く裏面には軟毛がはえ、葉の縁には歯牙があります。

 葉は地面に広がって立ち上がっていないロゼット状で冬を越し、4月から5月に薄黄色の単生花を咲かせます。

 新葉が明るい黄色ですので、花の時期以外でも観賞価値が高い品種です。

 開花時期は3月~4月で、開花時期には分枝して枝垂れた枝の葉の付け根に花径3~4㎝程度の花を咲かせます。

 冬の寒さには強いのですが、夏の高温多湿に弱く夏を越すことが難しいため一年草として扱われています。

 ただし、夏が涼しい地域では、木漏れ日の当たる涼しい木陰で真夏を越せば夏越しも可能です。

 花はふつう淡い黄色で喉部が黄色く、花冠は径2.5~4cmで5裂しさらに先端が2裂します。

 花には香りがあり、白色、ピンク色、紅紫色の花が咲くものもあります。

 プリムローズは、北欧神話の愛の女神フレイヤの聖なる花です。 

 フレイヤはは、平和と豊穣の神様の1人で、恋と愛の女神として有名です。

 花には揮発成分、配糖体、苦味成分があり、神経調和、安静、収斂作用、発汗作用があります。

 花を細かく切って熱湯を注ぎ成分をにじみ出させた浸剤を服用し、頭痛悪寒を伴う発熱などに用います。

 熱い浸剤はガーゼに浸して、顔面神経痛や三叉神経痛に外用します。

 花の成分をエタノールまたはエタノールと精製水の混合液に浸したチンキ剤は、不眠、不安に5~10滴を飲用します。

 花は昔、催淫剤としてつかわれていました。
 
 現在では、ジャムやエディブルフラワーとしてサラダに入れたり砂糖煮に使われています。

 根にはサポニン、配糖体、タンニン、フラボノイド等があり、刺激性の去痰、抗痙攣、抗炎症、収斂作用があります。

 根を煮出した煎液を気管支炎の去痰に服用し、関節炎やリウマチの症状を軽減します。

 花言葉は、「初恋」「青春の恋」「青春の始まりと悲しみ」などです。

 ラテン語名のプリムラは=春の最初のバラを意味し初恋の花です。

 「青春の恋」「青春の始まりと悲しみ」は、冬の寒い時期に咲きはじめ、夏が訪れる前に花を咲かせる時期が終わるという特徴に由来します。

 なお、花の品種や色によっては花言葉は異なります。

Dsc 0178

科・属  サクラソウ科
     サクラソウ属
学名   Primura vulgaris
英名   Primrose、
     Common primros
和名   イチゲサクラソウ、
     一華桜草、
     イチゲコザクラ、
     一華小桜
原産地  ヨーロッパ
開花   3月~4月

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