フランネルフラワー

 フランネルフラワーは、セリ科アクチノータス属の常緑多年草です。

 植物体全体が柔らかく細い毛に覆われ、毛織物のフランネルのような質感をしています。

 フランネルに似た同様の手ざわりのフランネルソウは、ナデシコ科のまったく別の植物です。

 オーストラリア原産で、山岳地帯の森林や、沿岸部の砂地、海岸などの砂質土壌に自生しています。

 オーストラリアではほぼ一年中フランネルフラワーが咲いていますが、見ごろは春にあたる9月から11月ごろです。

 原住民のアボリジニたちから神聖な花とされ、古くから大事に扱われてきた花の一つです。

 長年、アボリジニの人々の生活の中で、薬、香料、食料として大切に利用されてきました。

 日本では、以前は輸入切り花のみが流通していました。

 2009年に岐阜県農業技術センターが品種改良し、フェアリーホワイトという種類が鉢花として流通しました。

 水はけがよい酸性の土を好みますので、根鉢をくずさずに植えつけるポイントです。

 日当たりのよい場所を好みますので、雨のかからない日なたに置いて管理します。

 凍らせると枯れてしまいますので、冬は室内に取り込みます。

 真夏は風通しのよい半日陰に置いて、涼しく夏越しさせます。

 花の色は、白もしくはクリーム色、または複色です。

 4月~6月と9月~11月頃に花を咲かせ、開花期が長いです。

 根は繊細で極端な乾燥に弱く、完全に干からびさせると枯れてしまうことがあります。

 白い花びらに見える部分は、花ではなく花を包む葉っぱの一種です。

 本当の花は、その中央に密集している小さい粒上のようなものです。

 これを散形花序と言い、1cm~2cm程度の花が密生して咲きます。

 葉の色はシルバーグリーンで、やや細長く縁に鋸歯があります。

 花言葉は、「誠実」「清楚」「高潔」「いつも愛して」などです。

 「誠実」「清楚」は、柔らかい純白の花びらが純粋さや清潔感を象徴することに由来します。

 「高潔」は、しっかりとした花弁の形状からきている言葉です。

 「いつも愛して」は、フランネルフラワーが通年を通して白く美しい花を咲かせることからきています。

Dsc 0179

科・属  セリ科アクチノータス属
学名   Actinotus helianthin
英名   Flannel flower
和名   フランネルフラワー
別名   アクチノタス、
     アクティノータス
原産地  オーストラリア
花期   4月~6月、9月~12月

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