ヒメツルソバ

 ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)は、タデ科イヌタデ属の多年草です。

 ヒマラヤから、ロックガーデン用に日本に導入されました。

 原産地はヒマラヤですが、明治時代に鑑賞用に導入され半野生化してよく増えます。 

 繁殖力がすごいので野生化して至る所に自生し、厄介な雑草扱いをされることもあります。

 ほったらかしても育つ丈夫さと繁殖力、花姿の愛らしさにも需要があります。

 ツルソバという植物に似て、それより草姿が小さいことからヒメツルソバと言われています。

 旧属名はポリゴナムですが、この名前で流通することも多いです。

 真夏を除いて春から秋まで、ピンク色の花を咲かせます。

 花の形は、ソバの花によく似た小花が多数集まった形状です。

 花は金平糖のように丸く愛らしく、地面を覆うように生長します。

 グランドカバーにもなりますし、開花時は花のカーペットのようにもなります。

 直径1cmほどの葉は緑色で、V字形の茶色い模様が入り、秋になると紅葉します。

 茎がほふくし、土に接した節から発根して広がっていきます。

 花壇に植えるときは、広がりすぎてほかの植物に影響を及ぼすことがあります 。

 簡単に引き剥がすこともできますので、適宜切り戻しをするとよいでしょう。

 暑さ、寒さ、乾燥に強く、手入れを忘れてしまってもすくすく育つ草花です。

 真夏を除く4月~11月という、長い開花期間も魅力です。

 地域によっては、12月に入ってもたくさんの花を咲かせます。

 暑さと乾燥に強いので、アスファルトの隙間や石垣の隙間などでも見かけます。

 関東地方以西では、冬は地上部が枯れますが根は残って冬越しする草花です。

 なお、ヒメツルソバは強い繁殖力ゆえ、生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。

 特に、自然環境に近い場所や公園などに植えると、在来種の生育を妨げる恐れがあります。

 花言葉は、「愛らしい」「気が利く」「思いがけない出会い」などです。

 「愛らしい」は、ヒメツルソバのピンクの花のかわいらしさから来ています。

 「気が利く」は、長期間にわたって花を楽しめ秋には紅葉まですることから付けられました。

 「思いがけない出会い」は、玄関や駐車場にあるロックガーデンにもぴったりだからです。

Dsc 0184

科・属  タデ科イヌタデ属
学名   Persicaria capitata
英名   Smart weed
和名   ヒメツルソバ、
     姫蔓蕎麦
別名   ポリゴナム
原産地  ヒマラヤ
花期   4月~11月

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