カワラバト(ドバト)

 鳩は、ハト目ハト科に属する鳥類の総称で、体に比べて頭が小さく、胸骨、胸筋が発達してずんぐりとした体型が特徴です。

 英語では、pigeon(ピジョン)/ dove(ダヴ)と言います。

 ノルマン人からの借用語であるpigeon は主に飼いバトを、ゲルマン語由来の dove は野生バト、とりわけコキジバトを指します。

 スペイン語では、paloma(パロマ)、ドイツ語では、Taube(タウベ)と言います。

 ハト目には世界では約42属290種あり、そのうち日本の在来種は、カラスバト属、キジバト属、ベニバト属、キンバト属、アオバト属の、5属13種が挙げられています。

 ハトはおおよそ10000年から6000年ほど前の新石器時代に飼育動物化された、と考えられています。

 中東において当時栽培が始まったコムギやオオムギなども、ハトの食料として好適でした。

 ハトと人間の距離が縮まったのち、ハトの飼育化が始まりました。

 当初は、神経質な成鳥に比べて人に慣れやすく飼いやすいハトの雛を成長させる目的で飼育が始まり、やがて家禽化していったと考えられています。

 カワラバト(ドバト)は、1500年程前に日本に渡来した外来種で、5000年以上前より世界各地で家禽化され広まった飼養品種です。

 人里に近い土地で営巣する動物で、洞窟や崖、そして泥や石で造られた初期人間の住居に巣を作っていました。

 ハトはその群れを成す性質から、オリーブと共に平和の象徴とされています。

 日本では、穏健派や平和主義者を「ハト派」、強硬派を同じ鳥類でも猛禽類の鷹にたとえて「タカ派」という比喩表現も使われます。

 通信用の伝書鳩としても、古代から盛んに使用されました。

 カワラバトから長年にわたって改良された伝書鳩は、戦中の軍事用、戦前・戦後には報道用や通信用に大いに活用されました。

 鳩という名前は、パタパタと飛び立つときの音の様子に由来すると考えられています。

 「鳩」(九+鳥)の字にある(九)は、鳴き声(クルッククゥー)からきた、とする説があります。

 食性は雑食性で、木の実やミミズなどを食べます。

カワラバト(ドバト)

生息地  北海道から沖縄まで生息。
     小笠原諸島は除く。
全長   約33cm
体重   約300g
性格   人懐っこい・縄張り意識
     が強い
鳴き声  「クックー」「ゴロッポ、
     ゴロッポ」「ウーウー」
見分け  くちばしが太い・頭部の
     逆毛・赤色系の足。
     雌雄同色。
羽色   全体が黒色、白色、モザ
     イクなど色や柄は個体ごと
     に違う。

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