ツユクサ(露草)

 ツユクサはツユクサ科の一年草で、日本やアジアの温帯から熱帯にかけて広く分布しています。

 日本では古くから知られ、万葉集にも登場します。

 朝咲いた花が昼しぼむことが朝露を連想させることから「露草」と名付けられたという説があります。

 英名の Dayflower も「その日のうちにしぼむ花」という意味を持ちます。

 古くは「つきくさ」と呼ばれ、これが転じてツユクサになったという説もあります。

 「つきくさ」は月草とも着草とも表され、元々は花弁の青い色が「着」きやすいことから「着き草」と呼ばれていたものと言われています。

 紫色の花弁を持つウスイロツユクサなどの変種・品種が知られています。

 紫色の花弁が3枚のムラサキツユクサや、白い花弁のトキワツユクサはムラサキツユクサ属です。

 夏の花壇やプランターにぴったりの一年草です。

 朝に咲いて夕方にしぼむ花は、青や紫、ピンクなどの鮮やかな色で目を楽しませてくれます。

 花びらにはアントシアニンという色素が含まれており、水に溶けると青色の液体になります。

 この液体は昔から染料やインクとして使われてきました。

 ツユクサの葉や茎にはムシトリナという成分が含まれており、虫除けや殺菌作用があります

 花言葉は「尊敬」「恋の心変わり」「懐かしい関係」などです。

 ツユクサは午前中に花を咲かせ、午後になると花はしぼんでしまいます。

 そんな花の様子から「密かな恋」や「恋の心変わり」という花言葉が付いたと言われています。

 また「懐かしい関係」は、ツユクサを発見したオランダ人植物学者の叔伯父と甥の関係を表しているとも言われています。

 属名の学名「Commelina(コメリナ)」は、オランダの植物学者ヤン・コメリン(Jan Commelin )とその甥で植物学者のカスパル・コメリン(Caspar Commelin)の名前にちなみます。

Dsc 0022ツユクサ

科・属   ツユクサ科ツユクサ属
学名   Commelina communis
英名   Dayflower,
      Asiatic dayflower
和名   露草(ツユクサ)
別名   蛍草(ホタルグサ)、
     月草(ツキクサ)、
     鴨跖草(ツキクサ)、
     帽子花(ボウシバナ)、
     青花(アオバナ)
原産地  日本、東アジア
開花   6月~10月

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