セイヨウタンポポ

 セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)は、キク科タンポポ属の多年草です。

 食用目的で持ち込まれた帰化植物で、原産地はヨーロッパです。

 日本では、1904年に北アメリカから北海道の札幌市に導入され全国に広がりました。

 日本の在来種とは、外側の総苞の反る点が異なっています。

 セイヨウタンポポは、外側に総苞が反り返っています。

 英語名から、ダンデライオンとも呼ばれます。

 ショクヨウタンポポや、クロックフラワーの別名もあります。

 タンポポの名は、稽古用の槍の先に付ける丸めた綿を布でくるんだタンポに見立てられたといわれます。

 他にも、花茎で鼓を作って遊ぶことから鼓のタンポンポンという音を連想したという説もあります。

 蒲公英はタンポポと読めませんが、これは中国名をそのまま用いたためです。

 日本に自生するタンポポは何種類もありますが、東京付近ではセイヨウタンポポが多いです。

 一方、日本の在来種はめったに見ることができません。

 開花時期は3月から10月で、黄色いタンポポを道端や野原などでよく目にします。

 頭花の直径は、3.5cmから4.5cmです。

 太い根茎があって、葉はすべて根元から放射状に出ます。

 葉は鋸歯状や羽状に深裂しますが、裂け方の具合は一定せず変化が大きいです。

 花茎は中空で葉をつけず、頂部に鮮黄色の頭花を1個つけます。

 花期は春から夏で、秋まで咲、きこともあり、黄色い舌状花を長い期間にわたって咲かせます。

 タンポポの特徴である綿毛は、開花の時からすでにあります。

 花が咲き終わってから花が閉じ、花茎がいったん倒れたときに長く成長します。

 綿毛の根元には、刺状の突起が付いた褐色の果実がつきます。

 果実は長さ2.5mmから4mmで、灰褐色から茶褐色をしていまう。

 根茎による繁殖力が強く、どの部分の切片からも出芽します。

 なお、環境省から要注意外来生物に指定され、日本の侵略的外来種の一つとなっています。

 侵入的外来種タンポポには、セイヨウタンポポ以外にアカミタンポポが知られています。

 花言葉は、「愛の神託」「真心の愛」などです。

 タンポポは昔から、ヨーロッパで恋占いに用いられてきました。

 「神愛の信託」は、恋占いに用いられてきたことから来ています。

 「真心の愛」は、太陽のように明るく真っすぐ茎を伸ばして花を咲かせるイメージからです。
  

Dsc 0168セイヨウタンポポ

科・属  キク科タンポポ属
学名   Taraxacum officinale
英名   dandelion
和名   セイヨウタンポポ、
     西洋蒲公英
別名   ランデライオン
原産地  ヨーロッパ
花期   3月~10月

PAGE TOP inserted by FC2 system