コヨメナ

 コヨメナ(小嫁菜)は、キク科ヨメナ属の多年草です。

 道端で見かける野菊の一種で、九州南部と沖縄県に分布しています。

 畑や田んぼのあぜ道、広葉樹林内の林道、山の斜面などで見られます。

 秋に密集して咲いてくれるので、見ごたえのある草花です。

 国外では、中国や東南アジアなど熱帯地域に広く分布しています。

 日本列島には、陸続きの頃に中国中南部から入ってきたようです。

 別名でインドヨメナとも言われ、漢名は馬蘭となっています。

 野菊に類するものでヨメナに似ていますが、全体に小型です。

 7月ごろに茎の先端から花茎を伸ばし、その先端に花をつけます。

 花も淡紫色で、直径2cm〜2.5㎝と小さいです。

 頭状花序で、花弁は薄紫色か淡い黄色です。

 地下茎があり、小さな群落を作ります。

 葉はやや幅の広い長卵形で表面に光沢のあるものが多いです。

 色は深緑で、すべすべしています。

 葉は食用になり、春に若葉を摘んで食べることができます。

 独特の香気があり、さっぱりした食味の山菜と扱われています。

 茎が赤いものと緑色のものがあり、食用に向いているのは赤いものの方です。

 上海料理では若葉を「馬蘭頭」と言い、茹でて水分を絞り押し豆腐、タケノコ、中国ハムなどと共に細かく刻んで食べます。

 塩、砂糖、ごま油などと和えた「香干馬蘭頭」という料理が、冷菜としてよく食べられています。

 他にも、炒め物にも利用されています。

 また生薬として、夏か秋に全草または根を採集して、乾燥して利用されています。

 清熱、解毒などの作用があるとされ、根、葉を、おこり、腹痛、痔などに用いられました。

 花言葉は、「思いやり」「感謝」「思い出」などです。

 コヨメナの花が人々の心に優しい気持ちを抱かせることを表していると考えられます。

 風水では、コヨメナは家庭内の絆を深める効果があるそうです。

Dsc 0189コヨメナ

科・属  キク科ヨメナ属
学名   Kalimeris indica
英名   Indian aster
和名   コヨメナ、小嫁菜
別名   インドヨメナ
分布   九州~沖縄
花期   7~12月

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