キキョウナデシコ

 キキョウナデシコ(桔梗撫子)は、ハナシノブ科クサキョウチクトウ属(フロックス属)の一年草です。

 この名前は古くからの和名ですが、キキョウ科でもナデシコ科でもないありません。

 和名としてふさわしくないため、現在は学名のままフロックス・ドラモンディ(Phlox drummondii)と呼ばれることが多いです。

 Phlox はギリシャ語のphlogos(火炎)、drummondii はスコットランドの植物採集家ドラモンド(Thomas Drummond)です。

 原産地はアメリカのテキサス州で、現在ではアメリカの南東部に広く分布しています。

 日本に持ち込まれたのは江戸時代とされ、美しい花姿が観賞用として人気です。

 結婚式や特別な記念日の贈り物として、頻繁に選ばれています。

 これは、「希望」や「大胆さ」という花言葉が、非常に適しているからです。

 4月から7月ごろ茎頂に密な花序を出して、紅色、ピンク色、白色などの花を咲かせます。

 比較的育てやすい花で、肥沃で水はけの良い土壌を好みます。

 高さは20cm~45cmになり、よく分枝して全体が粘質の腺毛に被われます。

 葉は笹の葉のような披針形で、互い違いに生えます。

 半日陰ややせた土地でも割合良くでき、こぼれ種で増えることもある丈夫な草花です。

 種まきは首都圏以南では秋の彼岸ころ、高冷地や東北・北海道地方ではソメイヨシノが散るころに撒きます。

 日当たりの良い場所に植えると、一年中楽しむことができます。

 また、水やりや剪定などの手入れを適切に行えば、長期間にわたり美しさを保てます。

 優雅さと愛らしさを象徴していて、主に日本の庭園で人気です。

 それは、庭園の装飾や公園の景観を引き立てるために有効だからです。

 園芸品種も数多く作出されていて、夏の花壇を彩っています。

 花言葉は、「希望」「大胆さ」などです。

 日本ではこの花は詩や物語に登場し、愛情や勇気を表す象徴とされてきました。

 同時に、優雅さと愛らしさも象徴し、多くの人に愛される理由となっています。

 「希望」「大胆さ」は、この花がその可憐な外見とは裏腹に希望と強い精神力を象徴しているからです。

Dsc 0181キキョウナデシコ

科・属  ハナシノブ科
     クサキョウチクトウ属
    (フロックス属)
学名   Phlox drummondii
英名   annual phlox
和名   キキョウナデシコ、
     桔梗撫子
別名   フロックス・
     ドラモンディ
原産地  アメリカ・テキサス州
花期   4~6月

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