大日影(おおひかげ)トンネル遊歩道は、山梨県甲州市にあるトンネル利用の遊歩道です。

 旧大日影トンネル(西坑口)
 山梨県甲州市勝沼町菱山3677−2

 利用しているのは、JR東日本中央本線勝沼ぶどう郷駅の上り方にある大日影トンネルです。

 このトンネルは、ぶどうやワインの輸送に大きな影響を与え周辺地域に変革をもたらしました。

 明治29年(1896)に始まった中央本線八王子駅・甲府駅間建設に伴い掘削されました。

 レンガ積みで造られ、明治35年(1902)に貫通し、翌年、単線で開通したものです。

 勝沼・甲府などの甲州街道沿いの町々と、八王子・東京との間の物流の所要時間は短縮されました。

 これにより、ぶどうやワインの輸送量が爆発的に増加しました。

 輸送量の増大に合わせ、昭和6年(1931)に同区間は電化しています。

 昭和43年(1968)には、複線化に伴い並行して上り専用の新大日影トンネルが開通しました。

 単線であった従来の大日影トンネルは、下り専用とされました。

 平成9年(1997)には、隣に下り専用の新大日影第2トンネルが開通したのです。

 これに伴って、大日影トンネルは用途廃止となったのです。

 その後は長らく放置されていましたが、平成17年(2005)にJR東日本から旧勝沼町へ無償譲渡されました。

 そして、平成19年(2007)8月に遊歩道として整備されたのです。

 その後、漏水の補修のため平成24年(2012)に閉鎖して翌年再開しましたが、平成28年(2016)に再度閉鎖していました。

 再度の改修工事を経て、令和6年(2024)3月24日より通行を再開しました。

 レンガや、蒸気機関車の煤、鉄道標識などが建設当時のまま残り、保線作業員のための待避所には歴史などを紹介する説明板が設けられています。

 トンネルは全長1,367.8mあり、大人の足でも出口までは歩くと約30分です。

 大日影トンネルの上り側出口(深沢口)には、深沢トンネルが近接しています。

 深沢トンネルは、大日影トンネルと同様に明治35年(1902)に貫通しました。

 トンネルは、平成9年(1997)の新深沢第2トンネル開通まで使用されました。

 これは、平成17年(2005)から甲州市管理の、全長1,104mの深沢トンネルワインカーヴに転用されています。

 内部の気温は、冬場は14〜15℃、夏場は17〜18℃、湿度は60〜65%と、一年を通して安定しているのです。

 旧大日影トンネルと旧深沢トンネルは、甲州市のワイン醸造を支えたインフラとして、平成19年(2007)に近代化産業遺産に認定されています。

 両トンネルの間に、休憩所兼勝沼ワインカーヴ案内所が設けられています。

 定休日は年末年始の12/29~1/3、営業時間は9時00分~16時00分で、通行するのは無料です。

 アクセスは、JR東日本中央本線勝沼ぶどう郷駅からバスで大日影トンネル遊歩道バス停で下車してすぐです。

 大日影トンネル遊歩道の入口までは、勝沼ぶどう郷駅から徒歩5分程度です。

 自動車なら、中央自動車道勝沼ICから約7分かかります。

大日影トンネル遊歩道、勝沼ぶどう郷駅付近 (Ohikage Tunnel Promenade, near Katsunuma-budokyo Station)(外部リンク)