カノコユリ
カノコユリ(鹿の子百合)は、ユリ科ユリ属の多年草です。
カノコユリという名前は、花びらの斑点が鹿の子絞りを連想させることに由来します。
別名、ドヨウユリ(土用百合)とも、タナバタユリ(七夕百合)とも呼ばれます。
花が咲く時期が、七夕のころから土用のころにかけて咲くためです。
カノコユリは日本固有のユリで、古くから観賞用として人気で、海外でも栽培されユリの王様と呼ばれます。
日本では九州や四国石灰岩の崖などに稀に野生し、甑島(こしきじま)に大きな群生地があるようです。
野生では稀なため、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧II類に指定されています。
古くから観賞用として人気で、海外でも栽培されユリの王様と呼ばれます。
昔シーボルトによって、ヨーロッパに紹介されたのです。
シーボルトは長崎・出島の商館で医療に携わる傍ら、西洋医学を教える塾を開き多くの日本人医師や学者を輩出しました。
特別に出島からの外出を許可されていたため、自ら植物を採取したり門弟たちにめずらしい植物を集めさせたのです。
出島の一角に植物園を設け、1400種類以上の有用植物や鑑賞用植物を栽培していました。
帰国後、”FROLA JAPONICA/日本植物誌”には、151種類の植物が絵と解説つきで紹介しています。
ヨーロッパへ帰国する際にいくつかの植物の種子や球根を持ち帰り、ひとつがカノコユリ の鱗茎でした。
カノコユリは、古くから観賞用として人気で、海外でも栽培されユリの王様と呼ばれます。
草丈は50~150cmで、光沢のあるグリーン葉と鮮やかなピンク色の花が印象的です。
花色は淡いピンクから濃いピンク色で、まれに白花もあります。
下を向くように咲く花の花びらは反り返り、花びらの内側には濃い赤や褐色の斑点があります。
開花時期は7月中旬から8月で、ユリの中では遅い方です。
鱗茎はユリ根として食用となり、また滋養強壮、利尿、咳止め、解熱、消炎の効能があるといいます。
明治時代には、煮て乾かした球根が菓子原料として中国に輸出されました。
大正時代には、球根がアメリカに輸出され、クリスマスや復活祭用の生花に用いられました。
戦後は海外で観賞用花としての需要が高まりましたが、1970年代以降は海外需要が減少したそうです。
秋ごろに葉も枯れてきたら茎を地際から切り落とし、球根が乾かないように新しい用土で植え付けます。
ただし、ユリはそのまま植えっぱなしにしても、翌年には再び芽を出してきます。
花言葉は、「慈悲」「荘厳」「上品」「威厳」などです。
「慈悲」は、人を圧倒する派手さだけでなく、温かさを感じさせる姿が由来です。
「荘厳」は、堂々とした咲き方が、格式の高さや厳かな雰囲気を連想させます。
「上品」は、色合いは華やかでも形は繊細で整っていて、その洗練された印象から上品という意味が生まれました。
「威厳」は、遠くから見ても目を引く堂々とした立ち姿が、強さや気高さを感じさせることが由来です。

科・属 ユリ科・ユリ属
学名 Lilium speciosum
英名 Showy japanese lily、
Showy lily
和名 カノコユリ、鹿の子百合
別名 ドヨウユリ、土用百合
タナバタユリ、七夕百合
原産地 日本、中国、台湾
開花 7月~8月
